【体験談】バグってると思った女5選
さとえ(@satooooo_e)です。
スマホを開いてLINEの友達リストを眺めていると、様々な記憶が蘇る。
ワンナイトで何事もなく終わった人......
あり得ないほどに好かれて途中から既読無視した人......
逆にこっちがガチ恋してしまって音信不通になった人......
頭がおかしい奴ら......
バグっていた女?
そう、女には一定数の割合でバグった思考を持った奴がいる。感覚的には10人に1人くらい。
男はバグってる割合が多いが、突き抜けてバグってる奴はあまりいない。
女の場合、バグってる割合が少ないが、その代わりバグってる奴はとことんバグっている。
さとえは一般よりはバグってる方だと思う。そのバグに付き合ってくれた女の子を記憶に残っている限り書き出してみた。
5つの錆びた時計の針が左に戻りだした.....。
1. 演技系バンギャ
この子は、さとえの会社の先輩である。髪はブリーチなしで可能な明るさの限界みたいな色のボブでピアスは軟骨、耳たぶに異常なほど空いていた。服装は古着系を好んだ。端的に言うと、バンギャである。
ある日、仕事中に男の先輩がバンギャに、さとえに話しかけるよう煽っているところを横目で見た。バンギャは恥ずかしがる素振りをしていた。
その男の先輩とバンギャが仲の良いことは知っていたので、ああ、バンギャはさとえのことが気になってるんだろうなあと思った。でも、残念なことにバンギャはさとえのタイプではなかった。
ある日、会社の飲み会があった。その飲み会が一通り終わった後、二次会、三次会とあり、男先輩とバンギャとさとえは最後まで残っていた。
午前5時、始発で解散するのかと思いきや、さとえは男先輩とバンギャに連れられてタクシーで渋谷のダーツバーに行くことになった。マジでだるい。
渋谷に到着後、あろうことか男先輩は急に道玄坂方面に向かって歩きだした。おいおい待てよ?
まあ当たり前のようにバンギャも付いていき、ラブホテルに入場する。すると、受付のおばちゃんに止められる。
「3人だと料金高くなりますがよろしいでしょうか?」
その時金欠だったさとえは、ああ、これマジで無理なやつだ、と思い
「すいません、僕ここで帰ります。お疲れっした!」
と告げてその場を去った。ラブホテルの中でお疲れ様でした、と公式に言った新卒社会人は日本で俺くらいだと思う。
明くる日、また飲み会が行われた。
飲み会ではついつい二次会に行ってしまう。当たり前のようにバンギャはいる。当たり前のように俺の隣に座り、当たり前のようにテーブルの下で手を握ってくる。こいつ酔ってんのか?しかも他の先輩に手を繋いでいるところを突っ込まれる。バレてんじゃねえよ......。
二次会が終わり始発の時間帯になる。バンギャは俺と帰る路線が同じな為、2人で帰ることになった。
「さとえくん、私めっちゃ眠いしなんか吐きそ」
めちゃめちゃ酔って電車内で俺に寄りかかって甘えてくるバンギャ。これ放っておいて後で何か言われたら嫌だな。
仕方ないので俺の最寄駅で降ろさせて家まで連れて行き、ベッドに座らせる。バンギャは相変わらず微睡んでいる。
(何かこれ手出すしかなくね......?)
そのままキスしてみる。めっちゃ舌絡めてくる。ラークの味がする。バンギャはラークを吸っているのにアイコスを吸っている。意味不明である。
流れで作業的に最後まで終える。まだバンギャは酔っている様子。しばらく頭を撫でたりしていると眠りについた。
とまあ、ここまでは普通によくある話である。
後日
別のチャラい男先輩と話している時
『そういえばさ、こないだバンギャちゃんとヤったでしょ?』
「え、なんで知ってるんすか!?」
『いや、早朝に「さとえくんと一緒に寝られて幸せ〜」ってLINE来たからww』
「まじっすか、、ヤりました」
『普通に嫉妬しちゃったから今非表示にしてる笑』
そう、バンギャの酔い、眠気は全て演技だったのだ。挙句、先輩から嫉妬を買ってしまった。この先輩は今でもたまに女関係のマウントを取ってくる。
全てはバンギャのせいだ。
バグってる。
2. 韓国系ビッチパン屋
さとえはtinderを用いて女の子と会う際、必ず電話で話が合うかを確認してから会う。穴があれば誰でも良いと言う考えではなく、内面とか感情も含めたセックスに興奮するので、仲良くなればなるほどエロいと思う。さっきのバンギャ?知ったこっちゃないですね。
この子とも電話をして仲良くなった。韓国アイドルが好きな19歳で、自身も韓国風の見た目に寄せており、写真は確かに可愛かった。あと鬼滅の刃とかハンターハンターが好きでサブカル要素も混じっていた。さとえはここで多分少年漫画系が好きなタイプの女だろうと推測した。こういうタイプはノリをよくしていけばなんだかんだ攻略させてくれる。
この時点では鬼滅の刃は読んだことがなかった為、ストーリーを聞き出し面白そうなところを素直に面白いと共感する。知らない知識を人から吸収するのは好きな為、普通に楽しい。
そんなこんなで電話は終了する。
後日、LINEで飲みの打診をするとすんなりと通った。
当日。新宿アルタ前で待っていると、小柄で目が大きい可愛らしい女の子が現れた。逆写真詐欺というレベル。可愛らしいけど彫りが深い顔をしており、聞いてみると九州出身。なるほど、と思った。広瀬すずと広瀬アリスを足して2で割ったような顔だった。
さとえは自身の経験則を思い出す。
可愛い子は大体バグっている。
新宿の某居酒屋に連れていき、当たり障りもない話題を話す。家庭環境など本質的なところに触れようとしても何ともない表情でさらーっと答えられる。父親が厳しいらしい。今は姉と二人暮らし。
ある質問をぶっこむ。
「tinderで何人くらいと会ったん?」
『ん〜覚えてない笑』
この発言は確定演出。
「そろそろ出るか」
お会計。いい子そうだし可愛いしで全額出してあげるか、とか思っていると、なんと広瀬がクレジットカードで全額出してくれた。え、お前さっきパン屋で低時給で働いてるって言ってたよな?
よく分からない演出だったのでさとえはこれを手切金と言う解釈をした。
店を出て、手を繋ぐと乾燥しているからと言って二の腕を掴まれる。まあよくある。コンビニで一旦お酒を買ってからそのままホテルに行く。
二人でベッドに腰を下ろして酒を開ける。なんかいつもと違うセックスの始め方したいなあと思っていたので、いきなり酒を口移しすることから始めてみる。めっちゃ飲んでくれる。しかも口移し上手すぎやろなんなん。
我慢できずそのまま襲って続けていると、あることに気付く。この子、めっっっちゃエロい。というか、最早変態の域に達している。居酒屋とは人が完全に変わっている。キスをするときは「ちゅ〜」って言って可愛い顔して口を突き出してくるし、全身性感帯みたいな感じで感じてるし、生挿入余裕許可。だけど中で出していい?の質問には首を横に振る。
しっかりしてんなこいつwwとか思いつつも行為を終え、真の意味で打ち解けたところでピロートーク。
「めっちゃ変態だったけどどんだけセックス好きなの?笑」
『え〜私高校生の時からこういうことしまくってるから笑』
「何かこうなったきっかけとかあるん?」
『いや、特にないよ本当に笑』
生粋の変態だった。
ホテルを出た後、何故か食いつかれて帰りたくない、お家行きたいとの発言をされたので家に持ち帰り、一晩で3回くらい犯した。あれ手切金じゃなかったのね。しかもお前完全に家逆方面だろ!?
翌朝はさとえが仕事があったのでちゃんと帰ってくれた。普通にいい子。幸せな気分で出社し、何事もない日常に戻る。
数週間後
職場のトイレで用を足していると、何か違和感があることに気付く。排尿時に弱い痛みが走る。
その翌日
急に、排尿時に尿道が燃え盛るような痛みに苛まれる。人生で本当に二度と経験したくないレベルの痛みである。挙げ句の果てに陰茎から膿が出てくるのを認識。最悪な事態。
仕事帰りに速攻で病院に行き、薬を処方してもらう。普通に歩くと痛いので、変な歩き方になりながら大戸屋へ行き鯖定食を食べた後、薬を鬼の速さで飲む。
段々と痛みが引き始め、3日後くらいには完治したかのように痛みがなくなる。現代医学ってすげえ、、
後の検査結果で淋病だったと判明。マジで死ぬほど痛いから全人類は人生で一回は経験してみるべき。
一段楽着いたところで、スマホを見ると見覚えのある子からLINEが。
広瀬『またお家行きたい!』
一瞬にして燃え盛るような痛みがフラッシュバックする。
さとえはそっと非表示にしてスマホを閉じた。
バグってる。
3. 倫理観0制服JK
この子もtinderを通じて出会った子である。今ん?と思ったあなた、正義感があります。
JKなのにtinderを使えるのか?と。まあ普通に年齢詐称すれば誰でもできるのですが、この子は18歳だった為余裕で使えた。つまり所謂合法JKである。
通話にて
『私最近全然制服着てないんだよね、学校全然ないし』
「そうなんや、制服着たいの?」
『着たいし、制服って楽なんだよね笑』
「じゃあ会う時制服着てきて笑」
『分かった!それはめっちゃ助かる笑』
JKは何故かデートの際に制服を着たがる。本当の理由は誰も分からない。多分変態だから。
さらに話を聞いていると、実家は金持ち、自身は六本木のホテルでバイトとかなりアッパー層のJKであることが分かった。こういうタイプの女は六本木、西麻布、麻布十番などの地名や金系のアピールをしてマウントを取ってくるのでそれに価値を感じない素振りを見せるのが鉄則である。裏ではマジでどうでもいいような男に振り回されているのが実情だ。実際、さとえはそんなものに一切価値を感じていないのですんなりと他とは違うオーラを出すことに成功した。
デート当日
待ち合わせ場所に現れた彼女は、黒髪ショート、グレーの制服、低身長巨乳とまあブチ犯したくなるような容貌をしており興奮した。
記念にとゲーセンでプリクラを撮り、タピオカを飲んで家に連れ込む。あの時は完全に俺もJKだった。
後ろから抱きしめて首を舐めてモードに入る。制服の状態で普通にしてもつまらない、何か変化のあることがしたいと考えたさとえは、次のようなことを提案した。
「ねえねえ、tinderで知り合った他の男に電話かけてみてよ」
『え、なにそれ///』
「いいから、かけて?」
『わかった、スマホ取って』
制服JKにスマホを渡すのと同時に挿入する。そして、会いたがられているという男に電話をかけさせる。
JK「もしもし」
男「急にどしたん?」
JK「いや、なんか暇だなーと思ってかけてみた笑」
徐々に奥の方を突いていく。
男「そっか笑、今何してんの?」
JK「いやん、何も...///」
男「え?ww」
JK「何もしてないって!笑」
突くスピードを早めていく。どうしても喘がせたい。
男「なんか息遣い荒くない?」
JK「んんわかんなぃ...///」
男「www」
JK「やばい...///」
男「何で喘いでるの?笑」
JK「うるさい///笑」
これ以上は発展しなさそうだったので、電話を切らせる。切らせた途端、普通に気持ちよさそうに喘ぎ始めた。
さとえはここで気付いたことが1つある。それは、幻想は幻想のままで留めたほうがよいということである。幻想は実際に経験してしまうと死んでしまい、価値を失う。
今回の例でいうと、「制服JKに他の男に電話をかけさせながらセックス」というシチュエーションは誰でも経験したいレベルで興奮するものである(はずである)。しかし、実際に経験すると電話のやり取り等に集中してしまい思ったような快感を得られなかったり、状況を客観視してしまって逆に萎えてしまうという事態が起こりうる。
そんなわけで、幻想は経験に移さないほうがよいという教訓を得た。
正常位で果てた後、無限の虚無感に襲われた。その日は夜に別のJKとの約束があったというのも相まって、早めに駅まで送り届けた。ちなみに別JKとは乱交もどきになったのでまたの機会に書かせていただく。
今回の話はどちらかというとさとえがバグっていたように思える。でも、バグが実行できたというのは、付き合ってくれた子も同じようにバグっていることの証明である。というか、偏見だけどJKは大体バグってる。
4. 整形マリファナ浮気性銀行員
さとえには、勇人という友人がいる。勇人とは渋谷のクラブで出会い、そこから夜遊び友達と言った感じで一緒にクレイジーなことをする仲である。
勇人について詳しく知りたい人は以下記事参照↓
その日は秋葉原にて、「メイド狩りてえなあ〜」なんて言いながら勇人とナンパをしていた。
仕事帰りのメイドっぽい子に声をかけていくも、どうも反応が悪い。服装をモード系に寄せすぎたか?あいつらはホストみたいな服装、メンズメイクをした男を好む傾向にある。勇人も俺も服装はストリートモードといった感じであった。
一通り人が流れきったところで電気街口に向かっていると、富士そばの前を通る整形顔の子を発見。メイドではなかったが、OL風の格好をしていて普通に可愛い。すかさず勇人が声を掛ける。
勇人「すみません、ケンタッキーってどこにありますか?」
整形「え?ケンタッキーすぐそこだよ!あそこ曲がってすぐ!」
勇人「ご丁寧にありがとうございます、ちなみに今何してるんですか?」
整形「仕事終わって今から帰るところ!二人はなに、ナンパ?」
勇人「よーーくご存知でぇwww」
整形「他に可愛い子いっぱいいるでしょ笑、私なんか面白くないと思うよ笑」
さとえはこの発言から、この子が自己肯定感が低いタイプだと推測した。
俺「いや、可愛くないと思った子に声なんてかけると思いますか?笑」
整形「えーそうなのぉ?」
俺「当たり前!今から飲みいきませんか?」
整形「うん、飲みいきたい!」
俺、勇人(これはもう余裕だな......)
秋葉原で飲むのもイマイチいい場所がないと言う話になって、飲み屋が多い上野まで行くことにした。タクシーで移動する際、整形子が結構乗り気でなぜかタクシー代を全額出してくれた。また、さりげなく整形してるか間接的に聞いたところ、目だけしているらしかった。やっぱりな。
3人はアメ横で降りると、一軒目酒場というチェーン店に入った。店の中で聞き出した内容は次のようなものだった。
整形子は昼は銀行で勤務しており、夜はシフト制の融通の効くキャバクラで働いている。さっきは銀行からの帰り道だったらしい。そして、キャバをやっているとマリファナを吸う機会があり、割と日常的に吸っているらしい。そういう点では俺、勇人と心を通わせることができた。ちなみに、整形子曰くマリファナと大麻は違うらしい。いや、どう考えても同じだろ。ちなみに恋愛面はというと
整形子「私すぐ好きになっちゃうんだよね!」
勇人「そうなん!恋愛が好きなんやね」
整形子「うん、恋愛も遊ぶのも好きなの...」
勇人「なにそれ、男遊びとか結構してるの?」
整形子「うんついしちゃう。もう癖で治らないと思うwww」
俺「じゃあ浮気とかしたことある?」
整形子「浮気というかなんか付き合ってても遊んじゃうんだよね」
分かった。推測通り、この子は自己肯定感の低さを、自分の身体を男に使ってもらって承認欲求を得ることで補うタイプの子だ。整形しているのも肯ける。でもここまで自分から浮気性なことを暴露する子は少ない。どういう脳ミソしてるんだろう。
整形子が席を立ってトイレに行っている間
勇人「どうするか、俺明日用事あるからあんま長く居られないんよね」
俺「なら3Pは厳しいか」
勇人「うん。もう持ち帰っちゃってくれ!」
俺「任せろ」
そんなこんなで整形子が戻ってきて、お会計。すると何故かお会計も3人分全額出してくれるww
女の子はマジで意味が分からない。
アメ横で3人解散すると、俺が整形子を誘導して家まで来させる。翌日に仕事があるらしいが、フレックスタイム制らしくいつ出社しても良いとのことだったので、そこを突いて上手く言い訳を作った。
2人で家に帰る。わざと何も手を出さず眠りに就こうとする。整形子は俺に背中を向けて寂しそうにしていたので、後ろからくびれをそっと撫でる。
整形子「えっちはしないからね」
こんなの建前中の建前だと分かっている。女って本当面倒臭い。
事前に話した内容や雰囲気からドMだということは確信していたので、急に首を掴む。整形子の口から一瞬息が漏れる。無抵抗。確信が確定に変わる。
ドMだったため、首絞め、ビンタ、腹パンと色々ブチ犯した後に生で挿入して果てようとするも中は拒否られる 。こいつもしっかりしてんな。
その後2回戦行い、興味深そうなことを聞き出す。
俺「今まで何人としたことあるん?」
整形子「えーでも少ないよ!10人くらいかなあ」
俺「それはめっちゃ意外だな!(また嘘かよ、両手で収まる筈ないだろ......)」
女は平気で嘘を吐く。こうしてさとえは一層人間不信を募らせていくのであった......。
バグってる。
5. 椎名林檎激似保育士
ある日、家でtinderをぶん回していると突発的にある感情が芽生えてき始めた。
「アラサーのババアをブチ犯したくね?」
そう思ったが吉日、表示年齢範囲を28-32に定め、再びtinderをぶん回す。すると、若干のぼかしは入っているが椎名林檎にめちゃくちゃ似ている30歳の保育士とマッチした。というか、口元の黒子といい顔の輪郭、髪型といい完璧に椎名林檎だったので、本人の画像を悪用しているのではないか?と怪しんだ。と同時に、さとえは椎名林檎の大ファンなので大いに歓喜した。
真実を暴くためにLINEを交換し、いざ電話。
電話すると、なんと声も椎名林檎そのものだった。あの独特の落ち着いた喋り方。聞いただけで姿勢が正しいことが伝わってくるような声色。俺は本人とマッチしてしまったのか疑うほどだった。
「椎名林檎にめちゃくちゃ似てないですか?」
『林檎ちゃんの方がよっぽど可愛いから恐れ多いって』
「椎名林檎好きなんですか?」
『大好き!10年くらいファンクラブ入っててライブも毎回行ってるもん』
なるほど。椎名林檎が好きすぎて究極に寄せた感じか。
さとえも椎名林檎トークは楽勝についていけるので、マイナーな曲の話や東京事変の話、PVの撮影地などの話をして一通り盛り上がった。そしてさとえの家から一駅の場所で会うことになった。そこまできたらもう家来いよ......。
当日
その日は、林檎は一日休みで次の日も休み。さとえは仕事で次の日も仕事だった。その日の仕事はかなり重く、待ち合わせ時間に間に合いそうになかった。早く終わらせようとするも、次々とやるべきことを振られる。俺は椎名林檎とデートがしたいのに!
やっと終わった頃にはもう確実に間に合わないと言った時刻になっていた。急いで林檎に連絡を入れる。
「ごめん、残業あったからめっちゃ急いでも1時間くらい遅れるわ!」
『先に近くのご飯屋さんでお腹満たしてますわ』
なんとなく怒っている雰囲気が伝わってくる。そりゃそうか、事前連絡もなしにいきなり遅れるだもんな。さとえは心の中で謝罪しつつ、全速力で某駅まで向かう。
待ち合わせ場所に到着して、目の前に立っていたのは紛れもなく椎名林檎であった。カナダグースと黒スキニーに身を包んだバレエで鍛えられたような体型と姿勢、丸みを帯びた黒髪ショートにはっきりとした輪郭、口元の特徴的な黒子、高めのブーツ。
「遅れてごめん!待った?」
『いや全然いいよ、仕方ないもの!』
林檎、めちゃくちゃ優しい。内心は怒っているんだろうけど、全然そう感じさせない態度や身振り。椎名林檎のように強かった。
事前の電話で、椎名林檎が好き同士カラオケに行こうという話になっていたので、カラオケに向かう。さとえは何も食べておらずお腹が空いていたのでコンビニでサンドウィッチと肉まんを買い、カラオケに持ち込む。
お互いハイボールで乾杯した後、一曲目を歌った。林檎は椎名林檎の公然の秘密を歌った。
『これ最近練習してるから上手く歌えるか分からないのよね〜』
とかいいつつ、めちゃくちゃ上手い。私は今椎名林檎本人とカラオケしてますか?だとしたら呑気にサンドウィッチを食べている場合ではない。
さとえも適当に曲を入れる。
正直、何を入れたのか記憶がない。椎名林檎とカラオケしているという事実にひたすら心酔していた。
その後も、林檎はひたすら椎名林檎の曲を歌った。俺がリクエストしたマイナーな曲も見事に歌いこなしていた。また、意外だったが洋楽もペラペラと歌っていた。後々聞いてみると、どうやら海外に5年くらい住んでいたことがあったらしい。あれ、椎名林檎も確か英語上手かったよね?
魔法のような2時間はあっという間に過ぎ去った。正直、さとえは林檎の美しさと色気のあるオーラ、スタイルの曲線美に圧倒されていた。女攻略どころではなかった。もう今日は家に連れ込むのは無理かな、とか考えていた。だが、なんとしてでも持ち帰りたい。僅かながらであるが、炎は心の内側で消えずに灯っていた。
まあ、ダメ元でもいいから打診してみるか......。
帰り道の歩道橋の上。もうどうすれば良いのか分からない。
「この後どうする?」
『うーん、どうしよっかあ』
「せっかくだしうちの最寄りの治安の悪さでも見学しに来る?」
『行ってみようかなあ!』
なんだこれ、通った。とてつもなく雑な打診になってしまった自分を際限なく恥じた。林檎、改めて優しすぎる。俺の椎名林檎好きって所が刺さったのだろうか。マジで意味が分からない。
最寄り駅に行くと言うことは、家に行くことと同義である。そのまま連れ込み、ベッドに座らせ、なし崩しに襲い掛かった。林檎は抵抗しなかった。それどころか、自分から脱ぐという積極的さを見せた。もしかして、ただ性欲が強いってだけなのか?
脱いだ体は今までで一番と言っても過言ではないほどエロかった。ハリのある胸、壺のようなくびれ、突き出た尻。めちゃくちゃエロかったので3回ほどした。しかもなんと、全部生中出しだった。ピルを飲んでるのかよく分からないが、いいとのことだった。
アラサーのババアをブチ犯したいと言う不純な動機がもたらした出会いであったが、間違いなく今までで一番最高のセックスだった。
行為後、ベランダでアイコスを吸っている林檎を横目で見ていると、一つ疑問が思い浮かんでくる。
彼女は椎名林檎本人なのか?
椎名林檎の大ファンであるさとえでさえも本人かと思うくらいなのだから、素人が見たら100%椎名林檎に見えることだろう。つまり、彼女は椎名林檎なのだ。椎名林檎であるに違いない。俺は椎名林檎とセックスしたのだ。
バグってる。