さとえブログ

ノンフィクション/エモい/現代っ子哲学

上野駅・上野駅周辺について

さとえ(@satooooo_e)です。

 

上野は山手線、京浜東北線上野東京ライン、銀座線などが交差する駅で、俺はよく降りたことがある。

 

中学生の頃は理科と冒険が好きな友人と長期休暇が訪れるたびに国立科学博物館に行った。今でもよく行く。好きすぎて一時期は国立科学博物館で働くにはどうすればいいか考えたり科学の講義みたいなものがあってそれを取ろうかと思ってたりしたが、俺の片想いだった。

国立科学博物館で特に好きなのは、陸上哺乳類の剥製がノアの箱舟のように展示されているエリアである。世界中の主な陸上哺乳類を集めたらしいそのエリアは、世界の終末を彷彿とさせる。大洪水が来たらどうしよう。

 

また、上野駅の近くにアメ横がある。国立科学博物館に行った後はアメ横入口にある「じゅらく」というレストランでオムライスを食べるのが定番であった。いつかアメ横でマグロを押し売りされ、家に着いてた頃には腐ってた話はしない。あまちゃんにどハマりしていた時もアメ横を訪れた。アメリカへの修学旅行から帰国した直後に、疲れた足で潮騒のメモリーズ限定商品を買った。アメ横あまちゃんの聖地なのである。能年玲奈は無秩序、橋本愛は秩序そのものであった。

 

春に訪れる上野もいい。上野恩賜公園の夜桜は、特に死を連想させる。死にたがりな日本人は桜の木の下で泥酔する。これをdrink or dieと呼ぶ。現代人にとって、桜というのはいわゆるエモい写真を撮る為、酒を飲む為の建前にすぎない。

 

酒と言えば、上野の飲み屋街についても書かずにはいられない。立ち飲み居酒屋が多く、何軒かハシゴするスタイルで始まる飲みは、普段では絶対に得られない経験となる。コロッケを片手に食べながらサワーを飲み、いい気分になったら海鮮系の所に行く。上野は肉系も海鮮系も美味しい。出来上がった頃には何軒行ったか忘れる。だが、上野での呑みは大抵健全解散である。

 

上野動物園では、最近パンダの赤ちゃんが産まれた。余談だが、パンダの中には人が入っているらしい。俺は一度、飼育員に向かって人は笹を食べないんだからパンダが笹を食べるはずがないだろ!と4歳の時にブチ切れたことがあるらしいが、残念なことに記憶にはない。

 

上野はまた、旅行の記憶と強く関連している。アメリカへの修学旅行の集合場所は京成上野駅で、成田エクスプレスで成田空港まで行った。一年前には、オールした勢いで二週間後に沖縄へ行こうという話になり、本当に行った。

 

俺は小学生の頃、電車なんて滅多に乗らない田舎に住んでいたので、上野はたまに乗る電車の終着駅という印象しかなかったが、大人になるにつれて段々と思い入れが深まっていった。10年後には今見知らぬ土地について思いを馳せているかもしれない。